「十二国記」 落照の獄 yomyom vol.12 [本]
NHKアニメ「十二国記」のそれも再放送だと思うのですが、
なんとなく見始めたら、それがあまりにも難しくて解からないので、
仕方なく文字の方の「十二国記」シリーズを読み、
面白くて出ている分は全部読み、作家がたまに雑誌に書いてくれる続編を
首を長くして待っている読者の一人になりました。
本当は番外編のような断片ではなく、本編の続編を待っているのですが。
この「十二国」のお話は、それぞれ土地は繋がっているのですが、
ご多分に漏れず各々上手くいっている国や問題のある国もあり、建設中の国もあり、
そういう一つ一つの国の話で、まだ全く語られていない国もあります。
ファンタジー小説なので、人が木にできた卵から産まれたり、
王や日本でいう所の官僚たちが、文字通り雲の上の国に住んでいて、
雲の下の庶民は寿命のある人間で、天上の人々は寿命がない仙人であったり、
動物人間がいたりします。
王が善政をすれば国が平和になり、王が病気になったり悪政をすると
妖魔という怪物がちまたにあらわれて悪さをしたり、天候が悪くなったりします。
なかなかおとぎ話の世界で、あまり現実感はないです。
ただそうは言っても、「銀河英雄伝説」も「ハリーポッター」も
この「十二国記」も話の半分は政治の世界の話です。
作家も現代を生きている生身の人間、浮世離れしているわけでもないのだなぁと思いました。
今回の話では、秋葉原の事件や、裁判員制度のことなど、いろいろ読みながら考えました。
いま、この時期だから、ということを感じました。
作家が今回「柳」という国で描いた、この世が急速におかしくなっている、
これから悪い方向に転がっていくという予感が、
今の自分たちを包んでいるこの時代の空気のようで、
ものすごく暗~い気持ちになりました。
またハリーとの日々 [本]
ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)
- 作者: J. K. ローリング, J. K. Rowling
- 出版社/メーカー: 静山社
- 発売日: 2006/05/17
- メディア: 単行本
今日の5時に発売になったそうですが、amazonから配達されたので、
店の前で行列することもなく、今日手にしました。
パンダは元々 読書は苦手で、読書スピードも遅いので、
いままでのハリーポッター シリーズも一日1章というペースなのです。
結構ハラハラしたりするので、一日1章くらいの量が自分にあっているんですよね。
どうも 読むのが早い、というか、私の周りの読んでいる人たちは、
読み終わってしまうのが残念らしいのですが、パンダの場合、こういう風に2冊組みだと、
だいたい1ヶ月以上の付き合いになるので、結構お腹一杯になります。
前作のときには、前半ずっとハリーの機嫌が悪かったので、
その機嫌の悪さがパンダにものり移ってしまい、原因不明のイライラに悩まされました。(^^ゞ
さて、待望の新作、題名のプリンスは、あの人かな?って勝手に想像しているのですが、
さて、あたりかはずれか、読んでのお楽しみ! (^^♪
「モモ」 [本]
小学校で、劇団四季の子供ミュージカルを見に日生劇場につれていってもらったことが
ありました。私がその時に見たのは、題名ははっきり覚えていないのですが、
「ガンバの大冒険」とかいうねずみの話でした。今もこんな観劇会をやっているのか、
劇団四季も忙しいから、やってないのかなぁ。
2歳違いの妹が見てきたミュージカルが「モモと時間どろぼう」で、
妹にどんな話だったか教えてもらったり、時間泥棒という言葉が印象的で
ずっと覚えていました。
そのモモにひょんなことで再会したのが、いまはまっている韓国ドラマの、
「私の名前はキムサムスン」の中で、でした。
韓国では このドラマの大ヒットとともに、この本もベストセラーになっていたようです。
私も もうすっかり忘れていたモモの話を 初めて読んでみました。
この話が書かれたのが1973年イタリアだということに、驚きました。
作者がこれを書いたときより、世界はさらに早くなっていると思いますが、
それでも去年書かれたとしても 驚かないかもしれません。
ファンタジーでもあり、教訓的、普遍的寓話のようでもあり、
読みながら、読んだ後も、いろいろ考えさせられます。
子供の頃感じた何かは、今の私が感じている何かと同じなのか違うのか
本当はよく分からないのですが、少し質が違うかもしれません。
世界が便利になっていけば、もう不便には戻れないし、
豊かになったら貧乏には戻れない。
現実生活は お話しのようにはいかないのです。
それでも、ふと立ち止まって深呼吸する意味も込めて、
この忙しい日本にも韓国と同じような、「Good Luck」や「葉っぱのフレディ」と同じような、
ブームがくればいいのに、と思います。